パズドラSwitch 感想

2月20日「パズドラ」がついに10周年! Nintendo Switch用ソフトが新登場 | ガジェット通信 GetNews

パズドラSwitchこと、『PUZZLE & DRAGONS Nintendo Switch Edition』を遊んでみた感想を書く。

パズドラとの思い出

8年くらい前、自分が高校1年生になってはじめてスマホを持ったタイミングで流行っていたのがパズドラだった。

高校の友達とフレンドになってずいぶん盛り上がった。自分にとってはパズル好きになったきっかけのゲームだ。

しかし、受験で忙しくなったタイミングで離脱せざるを得なかった

ようやく暇ができた頃にはブランクが1年くらい空いてしまい、環境もインフレしていたのでついていけず辞めてしまった。

だが、思い出のゲームなので何かとニュースは追っていた。

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自分がやっていたときはサクヤが大当たりだったと思う。

パズドラSwitchが出て

自分が離脱した理由は本家のインフレだったので、これならできそうだと思った。

今までに出た家庭用のパズドラゲームは子供向けの側面が強かった。それゆえ敬遠していたのだが、今作は対戦や競技性を強調したつくりだ。それも買う大きな動機になった。

遊んでみて

パズルの楽しさ

従来のパズルの楽しさはそのままに、とても遊びやすくなっている。

パーティは固定パターンから選択する形式で、育成やボックス整理をやる必要はなく、とにかくパズルに打ち込めるようになっている。

本家パズドラを家庭用ぷよぷよに寄せたイメージだろうか。

対戦モード

フレンドや世界のユーザーとスコアを競うことができる。グランプリに参加するときは固定パーティなので、公平な実力勝負が楽しめる。

(覚醒バッジという課金装備要素もあるのだが、無課金とほとんど強さに変わりはなく、収集要素に近い)

ワールドマッチが中毒性あって面白い。3分くらいの短い対戦なので、テンポよく何度も遊べる。8人対戦なので粘れば上位入賞もそこまで難しくないのがツボ。

2位とか3位だと、悔しくてもう1回遊んでしまう。

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はじめて1位を取れたスクショ
課金要素

本体価格が500円とお安い分、課金ガチャがある。ガチャからはキャラクターが排出され、アバターに設定できるほか、bgmや覚醒バッジ(装備品)などがついてくる。

ガチャからは被りが出ない仕様なので、2万円くらい出せばフルコンプできる。

普通に遊ぶ分には課金の必要性は感じない。よりゲームを楽しみたいならするって感じかな。

自分はお布施の気持ちで1000円だけ課金した。出なかったけどヴァルキリーのアバターとテーマはちょっとほしい。

ダンジョンエディット

ダンジョンを自分で自由に作って他の人とシェアして遊べる、というのが本作のもう1つのアピールポイント。

これはまだそんなに遊んでないが、高難度ダンジョンを作ったりできるのは面白いし、ユーザー間で盛り上がれそう。

総括

個人的にはとても好印象だった。

自分のように本家パズドラは離脱してしまったけど、パズドラ自体は好きという元プレイヤーはたくさんいると思う。そういった人に遊びを提供してくれたのはうれしい。

特にソシャゲIPは本編がサービス終了するとIPの展開自体がストップしてしまいがちだ。そういう状況になるとプレイヤーも悲しくなるし会社も損なので、こういうIPの活用法は増えていってほしいなと思う。

 

 

ウマ娘 感想メモ

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スマホゲームの『ウマ娘プリティーダービー』を未だに遊んでなかったので、とりあえず1週間程度遊んだ。

メモがてら感想を書き出してみる。

どんなゲームか

大雑把に言えば、美少女育成SLGである。

遊びの感覚とテーマは『アイドルマスター・シャイニーカラーズ』に近い。

ストーリーや世界観

ウマ娘」の少女たちは、陸上選手(?)育成学校に通い、栄冠を夢見て切磋琢磨している。

プレイヤーはトレーナーとなって、担当する少女を優勝させるために力を尽くす。

遊び

日程に沿ってトレーニングコマンドを選びながらウマ娘を育て、設定された目標レースで勝てるように能力を鍛えていく。

ウマ娘にはそれぞれ適正があり、それらを活かしながら効率よく勝てるようにするにはどのコマンドを選べばよいか?という選択が主たる遊びだ。

目標をクリアしていくごとにお話が進展していき、先のストーリーが読める。

商材

キャラとサポートカードの2種類。それぞれガチャから排出される。

キャラは育成する選手であり、基礎能力や本筋のストーリーに関わる。

サポートカードは育成を支援するアイテムで、育成中に強化イベントを発生させたり、トレーニングの効果を底上げしてくれる。

多分、キャラは上位互換を出せないので、サポートカードでインフレを引き受けながら運営するスタイルなのだと思う。

好きなキャラの上位互換が知らない別キャラで出てきたらめちゃくちゃ萎えるからね……。

良いところ

映像・グラフィック

公式の上げてる動画貼ります

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このクオリティのモデルが10体以上同時に動いて、しかもロード地獄にならないのは凄い。

レーニング中の映像もかわいい。

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SLGってACT等と比べると基本地味なので、このゴージャスな映像がないとキャラ1人育て終わる前に離脱すると思う。

おそらく信長の野望とかファイアーエムブレムをずっとやってられる人種しか残らない。

※なお、ウイニングライブ(勝利後のライブ演出)はメディアミックスの都合上後から付いたものだと思うので、個人的にはあまり評価していない。ゲームシステムや育成内容と全然関係ないし。

ストーリー

単純にお話がよく出来ている。誰にでも理解できる表現を使い、楽しく、熱く、時に泣かせる物語が楽しめる。

ソシャゲのストーリーは妙に陰鬱だったり、謎めいた難しい言葉を繰り返し使うものがまあまあある。特に大陸系ソシャゲに多めな印象。

こういうのが個人的には肌に合わないので、明るく楽しく、熱血なストーリーに「これでいいんだよ」と思わず膝を打った。

ストーリー…ちょっと紹介

最初に育てたのはタマモクロスだった。

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彼女は小柄な体格や小食なところ、貧乏な家庭出身なことにコンプレックスを抱いているが、家族のために勝利をひたむきに目指す熱いハートを持つウマ娘だ。

小柄な体格ゆえに挫折も経験するのだが、それを乗り越えて連勝街道を突き進んでいく。

しかし、1学年下のオグリキャップも急激に力をつけてきて、強大なライバルとして立ちはだかる。タマモクロスは彼女に勝つために、食うや食わずで文字通り命を削りながら、次勝てるなら壊れてもいいという覚悟で戦いに挑む。

そのひたむきさや意志の強さ、滅びの美学と哀愁を感じて、じーんと来てしまった。

……でも1回目は勝てなかった。

そりゃー2回目育てるよね。悔しいから。レベルデザインがよく出来ているな!!と感心した。

悪いところ

遊びが1種類しかない

育成とレースの往復以外やることがない。良い因子を引けるまで同じことを繰り返すだけなので飽きが早い。

例えばパズドラならパズル遊びはいつも同じでも、敵の属性やギミックによってパーティーが変わったり、スキルを使う順番が違ったりする。その作戦を考えながら色々なボスを攻略するのが面白い。

そりゃ周回はあるけどボスの種類変えれば遊びの種類は変わる。

しかしウマ娘はどの子を選んでもやることが大して変わらず、お話を読む以外の楽しみがあまりない。なので毎日遊びたいか?と言われると微妙。

新しいキャラをゲットするか、新しいストーリーのアップデートがないと、モチベーションが続かないかも。

総括

飽きやすさに課題はあるが、特にビジュアル・ストーリー面で非常に優れたゲームだと思う。

漫画『シンデレラグレイ』が今気になってるので、Cygamesはメディアミックス上手いな~~と身をもって感じてる。

 

 

 

緑白カンパニーデッキメモ パイオニア

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身内大会で使用した緑白カンパニーのデッキメモです

戦績

〇2-1 イゼットフェニックス(?)*1

〇2-0 オムナスランプ

〇2-1 5Cニヴ

レシピ

土地23
4寺院の庭
4陽花弁の木立ち
4枝重なる小道/石重なる小道
5平地
6森

クリーチャー31
3ラノワールのエルフ
4エルフの神秘家
4漁る軟泥
4復活の声
3恋煩いの野獣/切なる想い
3ガラクの先触れ
2粗暴な聖戦士/月憤怒の粗暴者
4精鋭呪文縛り
4スカイクレイブの亡霊

呪文6
4集合した中隊
1ゼンディカーの同盟者、ギデオン
1生命の力、ニッサ


サイドボード15
3廃墟の地
2巨人落とし
2払拭の光
2傑士の神、レーデイン/守護者の盾、ヴァルクミラ
4エメリアのアルコン
2変容するケラトプス

基本プラン

以下の工程を目指します

①マナクリーチャーから展開し、3マナ帯の生物に繋げて、妨害とビートダウンを行う

②集合した中隊で奇襲し、一気にライフを詰める

対処必要なパーマネントがある場合は亡霊や粗暴な聖戦士で対処します

ライフを詰め切れなかった場合に備え、PWを採用しています

対ビートダウン

スタッツに優れたクリーチャーが多いため、有利だと思います

追放除去ETB持ちクリーチャーや守護者の盾、ヴァルクミラなどでクリーチャーの殴り合いを補助できます

除去コントロール

全体除去があまりにもキツイので不利対面になります

復活の声やアルコン、レーデイン、精鋭呪文縛りで妨害しながら、ライフを削りきります

亡霊や粗暴な聖戦士は役割がないのでサイドアウトしてもいいと思います

対コンボ

アルコン、精鋭呪文縛りで妨害します

墓地を経由するタイプのコンボについては、軟泥漁りで対処します

ウィノータなどの高速コンボ対面はかなり厳しいです

対ランプ

相手が動く前にしばきます。やや有利だと思います

根本原理など大型ソーサリーに頼るデッキタイプにはレーデインが刺さります

コメント

青混ぜて呪文捕らえ入れた方が強いと思う

おわり

 

 

*1:フェニックスの代わりに中野くんとアルカニストでクロックしてくるタイプだった

Ultra Proのスリーブが不良品で代替品を送ってもらった話

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事の始まり

こんにちは。実は先日、購入したUltra Proのスリーブが不良品でした。100枚入っているはずが、98枚しか入っていませんでした。「いいだろ、それくらい」と思うかもしれませんが、100枚ちょうど使う用*があったのでかなり問題でした。

*100枚ちょうど使う用: マジックザギャザリングの「統率者」という100枚デッキで戦うルール 

このスリーブは1,600円もするやつなので、さすがに問い合わせることにしました。

 Ultra Proには日本法人がない

調べてみると、どうやらUltra Proには日本法人がありません。なのでアメリカ本社に直接問い合わせるしかないようです。

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Ultra Proのホームページ。オール英語。

ホームページのリンク

https://www.ultrapro.com/division.php?d=g

英文メールを書く

仕方ないので問い合わせフォームから問い合わせました。最初は日文でメッセージ送りましたが、英文で返信が来たのでそれ以降は英文で返信しました。

ここまで真剣に英語に向き合ったのは大学受験以来かもしれません。何しろ1,600円損するかどうかというところなので

やりとりは大体こんな感じ(和訳版)

「貴社の100枚入りスリーブを購入したのですが、98枚しか入っていませんでした。代替品を送っていただくことはできませんか?」

「我々のミスを知らせていただき、ありがとうございます。代替品をお送りしますので、お名前住所電話番号を教えていただけますでしょうか」

「ご対応ありがとうございます。名前は××。住所は××番地、××町、××市、××県、日本。電話番号は+81-xx-xxxx-xxxxです。*

「ありがとうございます。代替品を数日以内に発送いたします。改めて不手際をお詫びいたします。」

* 国際的な住所と電話番号の書き方を知らなかったので、わざわざ調べました。

 マジで届かん

数日後、発送連絡と同時に「USPS」という業者が配達を担当することと、荷物追跡番号が送られてきました。

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USPSアメリカ版日本郵政みたいなものらしい

USPSのホームページで追跡番号を入れると、輸送状況がわかるのですが、マジで進まない。シカゴの国際集荷センターでめちゃくちゃ足止めされていました

結論をいうと、発送日から15日かかって手元に届きました。しかし、純粋な移動時間ではなく、シカゴで飛行機に乗るまでに謎の待機時間が発生して数日止まっていました。

海外から荷物を注文することがないので普通がどうなのかわかりませんが、2週間くらいは覚悟しておいた方がよさそうです。

なお、USPSのホームページをこまめに見ると進んでなさに若干いらつきます。

英語ができると1,600円の得

自分は英語圏に行ったことがないので、英語教育のありがたみを実感することが全くありませんでしたが、今回人生で初めて実感しました。

不良品のアメリカ製品をつかまされて、自力でカスタマーセンターに連絡するのが一番英語力つくと思いました

人間、自分の金がかかってるときが一番真剣になれるんですよ。

カスタマーセンターに連絡しよう!(終)

 

P.S: Ultra Proさん、ご丁寧な対応ありがとうございました。

心温まる、旅のフィナーレ ~FF13ライトニングリターンズ評価感想~

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今回はFF13シリーズ最終作「ライトニングリターンズ」の評価感想です。

FF13FF13-2の感想はこちら↓

ohmisanyon.hatenablog.com

ohmisanyon.hatenablog.com

ジャンルがアクションRPGへ変更

FF13FF13-2はコマンドRPGだったが、ライトニングリターンズ(以下、LR)ではアクションRPGにジャンルが変更された。

ジャストガードと反撃を基本とする爽快感あるアクションバトルになった。コマンドRPGらしさとアクションゲーム性が丁度よく融合され、RPGの戦略性やカスタマイズの面白さはそのままに、スピード感あるバトルに仕上がっている。

公式のバトル動画

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動画ではわかりにくいかもしれないが、ライトニングは戦闘中に衣装チェンジする。衣装ごとにアクションアビリティがセットされていて、それを駆使しながら戦う。

言うまでもないが、様々な衣装を集めてライトニングに着せてみるのもこのゲームの楽しみの1つだ。

魂を救う、最後の旅

ライトニングはこれまでFF13FF13-2と2作、作中時間で言えば約1000年に及ぶ長い旅をしてきた。そのフィナーレを飾る、最後の旅は本作LRである。

LRでライトニングに課されたのは「魂の救済」。LRの世界では終末の恐怖に人々は打ちひしがれていた。その人々の傷ついた心を救済することが使命なのだ。

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パッケージ裏にも「人の物語」と書いてある。

人々は絶望で自暴自棄になっていて、どうせみんな死ぬと思っている。それでも懸命に人を助けようとするライトニングの姿に心打たれ、本来のやさしさをとりもどすのだ。その様子にプレイヤーである私も、心が熱くなった

彼女は今まで理不尽な運命に巻き込まれ、努力しても報われない戦いを続けてきた。FF13シリーズをここまでプレイしてくると、今までの救われなさを知っているからこそ、目の前の人を救えたことに心が動くのだ。

 オープンワールドのお約束をフレーバーに包んだ設計の妙

多くのオープンワールドゲームでは「人助け」が要求される。大抵の場合それは本筋のストーリーに関係がないので作業感を感じてしまい、モチベーションが下がる原因になってしまう。

本作LRでは「人々を救うことがストーリーの目的」であることに加え、人々を救済することでライトニングのステータスが伸びるので、積極的に人を助けるモチベーションがある。(本作ではレベルアップの概念がない)

この点はフレーバーと仕様を工夫して、ジャンルが持つ弱点を補ったゲームデザインの妙だと思った。

最後に

LRに対する私の評価はかなり高く、マイゲームベスト10に入るレベル。ラストダンジョンで今までのシリーズの冒険を思い出させる演出が入ったところでうるんでしまった。

ぜひおすすめしたいところだが、FF13FF13-2をやらないと全く話がわからないのでおすすめしにくい。3作合計で100時間以上かかってしまうが、気合がある人はぜひチャレンジしてみてほしい。

www.youtube.com

ライトニングさんはクソ不器用なだけでいい人です。スコールっぽいとこある。

30時間かけて遊ぶエヴァQ~FF13-2評価感想~

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今回はFF13-2の評価感想です。

今作はFF13の続編にあたる作品で、前作の記事はこちら↓

ohmisanyon.hatenablog.com

前作の問題点を改良した各システム

前作には「雑魚が硬すぎて、バトルが全体的に難しすぎる」「探索要素が皆無の一本道フロー」など問題点があった。それらを解消した作品にしようという開発者の意図が伝わってくる作品であった。

まず、バトルは全体的に簡単になった。雑魚敵のブレイク値が大きく下がり、雑魚相手に詰まされることはほぼなくなった。やりこみ要素を除けば、ボスも簡単に勝てるようになっていたと思う。

次に、探索要素が大幅に増えた。前作は1本道のマップをひたすら攻略して前に進んでいく形式だったが、今作は各マップを行き来して探索しながら話を進めていく。NPCに依頼されてサイドクエストをこなす展開もあり、前作には欠けていた交流要素が大幅に拡張された。

テコ入れした結果中途半端に

これらのテコ入れで良くなった面もあったのだが、中途半端になってしまったとも言える。

前作はシビアなバトルが大きな特徴だったのだが、難易度を下げ、カスタマイズ性を下げたことで、シリーズの特徴としては印象の薄いものになってしまった。

探索要素を増やしたのはいいものの、バトルとストーリーをガンガン進めていきたい層にとって、どうでもいい宝さがしクエストなどを強要する構造になってしまった。

前作の問題点を解決しようとした結果、前作の個性を潰してしまったような印象を受けた。

その終わらせ方はないだろ・・・

FF13では結末を曖昧にして謎を残すことで、FF13-2へ繋げていたのだが、この中途半端な終わらせ方は批判の対象であった。これも改善されていればよかったのだが、よりにもよって同じことをしてしまう。

しかもそのエンディングというのがプレイヤーと主人公の努力を無に帰すような描写だったので、前作よりもたちが悪い。新劇場版ヱヴァンゲリヲンQみたいな終わらせ方

バッドエンド自体が悪いとは言わないが、ゲームというユーザーの努力を必要とさせるインタラクティブなメディアでこの手のバッドエンドはさすがにダメだと思った。

30時間かけて遊んだ結果がエヴァQだったらそりゃダメだろ

大人向けのマニアックなゲームでやるならまだしも、『ファイナルファンタジー』という国民的タイトルでこれはちょっとなあ。当然、救済される隠しエンディングなどはない。

総括

中途半端になった各要素と悪化したエンディング周り。ライトニングリターンズへの繋ぎの作品とはいえ、正直これにフルプライスは出したくないな。アニメ映画とかで出してたらまた違った印象になったのかもしれないが。

主人公たちが無能で致命的なミスを犯したせいでバッドエンドなら仕方ないとも思えたが、主人公ノエルとセラは何も悪くないのがまた何とも救いがない。

 

 

荒さが目立つが好きな作品~FF13評価感想~

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今さらプレイしたわけ

FF13はネットだと問題作扱いを受けている作品である。なぜやろうと思ったのかというと、1つは私があまのじゃくで変な噂のあるゲームばかりやりたがる性質の人間だからということと、もう1つは主人公ライトニングのことはネット二次創作の「ライトニングさん」で知っていたから。有名作品ではあるし、せっかくだから元ネタをやっておこうと思った。Amazonの中古で300円くらいだったし。

豊富な戦略と緊張感のある画期的バトル

FF13で最も評価する点を選べと言われたら「バトルの新規性」を挙げる。

FF13では各キャラクターが複数ジョブを持っていて、それらを状況に応じて切り替えながら戦う。大抵のRPGだと1キャラ1ジョブしかできず組み合わせや育成の幅は限定的になるが、FF13では戦術が多彩かつ戦闘中にジョブを切り替えながら戦うのは面白かった。各ジョブにポイントを振って育てる形式なので、どのような育成方針にするかもプレイヤー次第。

また、特徴的なシステムとして「ブレイク」があり、相手にブラスター攻撃をし続けると敵がブレイクして防御力が大きく下がる。基本戦術は相手の隙を伺いながら集中攻撃でブレイクに持ち込み、一気にたたみ掛けるというもの。ブレイクしないとほとんどダメージが通らないので、RPGの難敵攻略でありがちな耐久戦術ができないようになっている。守るべきときは守備に徹し、チャンスになれば一気に攻撃に転じる大胆なバトルになる。

そして、魔法やスキルの使用にMPが要らず、HPも戦闘終了後に全回復する。MPをけちけちしながら旅する必要性がない。せっかく新技を覚えてもMP消費が重すぎてロクに使えない……ということがないのは嬉しい。

バトルルールは画期的だったが難しすぎた

ここまではバトルの良い点を述べてきた。ただ悪い点もある。いや、バトルを複雑化させた弊害というべきか。

全てのバトルが難しい。ザコ敵ですら勝ちパターンをしっかり意識しないと全滅させられてしまう。ソシャゲで例えるとよくわかると思うのだが、ソシャゲのイベントでは特定のステージ周回するのに特化した編成を組むと思う。それをザコ敵ごとに毎回やらされる感じである。

ザコ敵1匹倒すのに苦労するのでレベル上げといったら大変な苦労だった。ボスは難しくて構わないと思うが、ザコ敵はもっとサクサク倒せてよかったんじゃないか?と思う。

1本道マップはそれほど気にはならなかった

ネットでFF13とセットでよく言われているのが「1本道マップがクソ」だと思うのだが、個人的には気にならなかった。というのもバトルのボリュームが重すぎて探索要素があったところでやる気にならないだろうから。仮に全部盛りだったら途中離脱率がとんでもないことになっていたと思う。

おそらく最初からバトルが中心のゲームとして企画されていて、バトルのボリュームを増やした結果、それ以外の要素を削ることになったのだろう。開発者はRPG慣れしたバトル好きのプレイヤーを想定していたが、実際に買った人たちはバトルよりも探索をやりたい層で、ギャップが起こってしまった。その結果一本道批判が起こったのではないか。

青臭いセリフと希望にあふれたシナリオ

シナリオははっきり言うと「青臭い」。ライトニング一行はデザインこそ洗練されてスタイリッシュな印象だが、困難を熱血パワーで突破する。特に終盤は熱血具合に拍車がかかるので、精緻なプロットや淡泊な描写を好む人は肩透かしを食らうと思う。

細かいところをゆで理論ばりのガバガバ熱血パワーで強行突破してくるのが不評なのだと思うが、大筋の物語はよくできている。

ライトニングたちは超常の存在「ファルシ」によって一方的に使命を与えられ、「ルシ」にされてしまう。ルシになった人間は使命を果たせないとゾンビになり、使命を果たしても植物人間になってしまう。

勇者とは神から与えられた運命の奴隷なのではないか―

今までのRPGのお約束に対して、疑問を投げかけているのだと私は思った。ライトニングたちは与えられた運命に悩み、ぶつかり合い、それでも生きるために抗い続ける。

過酷すぎる運命の前に一度は絶望して、仲違いしていた仲間たちが結束していくのは良いシーンだったと思う。そして仲間と共に運命を乗り越えて奇跡を起こす。人は与えられた運命の前に立ち向かい、前を向き続けることで未来を切り拓けるのだというメッセージを感じた。発売の前年にリーマンショックが起こって色々な人の生活がぶっ壊れたことを考えると、2000年代末の状況を感じさせるメッセージだよなあ。

姉妹作のFF15のノクティスが変えることのできない運命に殉じて死んでいったのと比べたらはるかに救いがある。

尺が足りなかったのか?細部のガバと尺配分の問題

細部を熱血理論で突破してくるのは先ほど申し上げた通りなのだが、これは尺が足りなくなったんじゃないかと思っている。序盤~中盤に割いたリソースと物語を畳むためのリソースが釣り合ってない。メインキャラクターが6人もいるせいで、その境遇を描くことに尺を割きすぎたのかなと。

正直、グランパルス組がライトニングの出番を食っていたので、尺が変えられないなら仲間1人少なくてよかったと思う。続編のFF13-2ではメインがセラとノエルの2人に減るので、私と同じことを考えた人が当時のチーム内にいたのかなあ。

FF13-2をクリアしたので追記

多分FF13を作っている最中からFF13-2の制作は決まっていた?

13で説明しなかったことは13-2で説明されるのだが、これはあえて13で全てを説明せずに謎を残して続編につなげたかったからわざとそうした、と考えた方が腑に落ちると気づいた。

最初から三部作で完結する物語だと言ってたら、評価は大分違かったと思う。予告なしに中途半端に終わらせたらそりゃあ評判悪くなるよなと思った。

総括

ガバガバな部分も多々あったけど、バトルルールの完成度の高さもあって、私は好きな作品です。

あとライトニングは好き。序盤やたら不機嫌だから第一印象最悪なんだけど、あれは妹が植物人間になって気が動転してるからだし、不器用だしで色々損してる人。

音楽もすごくいい。『閃光』と『サンレス水郷』が特に良い。