心温まる、旅のフィナーレ ~FF13ライトニングリターンズ評価感想~
今回はFF13シリーズ最終作「ライトニングリターンズ」の評価感想です。
ジャンルがアクションRPGへ変更
FF13、FF13-2はコマンドRPGだったが、ライトニングリターンズ(以下、LR)ではアクションRPGにジャンルが変更された。
ジャストガードと反撃を基本とする爽快感あるアクションバトルになった。コマンドRPGらしさとアクションゲーム性が丁度よく融合され、RPGの戦略性やカスタマイズの面白さはそのままに、スピード感あるバトルに仕上がっている。
公式のバトル動画
動画ではわかりにくいかもしれないが、ライトニングは戦闘中に衣装チェンジする。衣装ごとにアクションアビリティがセットされていて、それを駆使しながら戦う。
言うまでもないが、様々な衣装を集めてライトニングに着せてみるのもこのゲームの楽しみの1つだ。
魂を救う、最後の旅
ライトニングはこれまでFF13、FF13-2と2作、作中時間で言えば約1000年に及ぶ長い旅をしてきた。そのフィナーレを飾る、最後の旅は本作LRである。
LRでライトニングに課されたのは「魂の救済」。LRの世界では終末の恐怖に人々は打ちひしがれていた。その人々の傷ついた心を救済することが使命なのだ。
人々は絶望で自暴自棄になっていて、どうせみんな死ぬと思っている。それでも懸命に人を助けようとするライトニングの姿に心打たれ、本来のやさしさをとりもどすのだ。その様子にプレイヤーである私も、心が熱くなった。
彼女は今まで理不尽な運命に巻き込まれ、努力しても報われない戦いを続けてきた。FF13シリーズをここまでプレイしてくると、今までの救われなさを知っているからこそ、目の前の人を救えたことに心が動くのだ。
オープンワールドのお約束をフレーバーに包んだ設計の妙
多くのオープンワールドゲームでは「人助け」が要求される。大抵の場合それは本筋のストーリーに関係がないので作業感を感じてしまい、モチベーションが下がる原因になってしまう。
本作LRでは「人々を救うことがストーリーの目的」であることに加え、人々を救済することでライトニングのステータスが伸びるので、積極的に人を助けるモチベーションがある。(本作ではレベルアップの概念がない)
この点はフレーバーと仕様を工夫して、ジャンルが持つ弱点を補ったゲームデザインの妙だと思った。
最後に
LRに対する私の評価はかなり高く、マイゲームベスト10に入るレベル。ラストダンジョンで今までのシリーズの冒険を思い出させる演出が入ったところでうるんでしまった。
ぜひおすすめしたいところだが、FF13とFF13-2をやらないと全く話がわからないのでおすすめしにくい。3作合計で100時間以上かかってしまうが、気合がある人はぜひチャレンジしてみてほしい。
ライトニングさんはクソ不器用なだけでいい人です。スコールっぽいとこある。