アニメ『鬼滅の刃』を観た感想

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アニメ『鬼滅の刃』全26話見終えたので備忘録がてら感想を書き残すことにします。漫画版は一切読んでなくてアニメしか観てません。なので省略された箇所とか先の展開は本当に知りません。

 

観ようと思ったきっかけ

私はジャンプ含む漫画雑誌を読まない人間なので、原作のことも全然知らなかった。アニメ版が放映されはじめてから、おそらく昨年の夏ごろから鬼滅の刃というマンガが面白いらしい」という噂が入ってくるようになってきた。後から調べたところ4月からアニメをやっていたらしいのだが、そのころちょうど就職活動と被っていてさっぱり頭に入っていなかった。

12月中旬、冷たい北風の吹きつける時期になった。そのころには論文執筆も峠をこえ、私は若干の暇を持て余していた。何か面白そうなものはないかとAmazon Prime Videoのサムネイル画面をスワイプし続けていた。そこで「鬼滅の刃」を発見し、先述の評判をようやく思い出すのである。

 

観ている最中に感じたこと

主人公、竈門炭治郎が街へ出かけたある日、家が鬼に襲われて家族を惨殺され、唯一生き残った妹の禰豆子は鬼に変えられてしまう。(1話)

意外とハードな始まり方だなと思った。

主人公がはじめから能力者などではない場合、何らかの事件に巻き込まれて結果的に戦うことになるのが漫画の導入テンプレパターンだ。例えばBLEACHだと一護の家族が襲われて、ルキアに「助けたいなら死神になれ!」と言われて戦うことになる。

だけど炭治郎の場合は帰ったら既に事件が終わってるんだもん(笑)

びっくりしたよね。犯人は誰なのかわからずじまいで、惨殺死体だけが残されてる。しかも妹人外にされてるし。

 

その後出会った鬼殺の剣士富岡義勇の導きにより、炭治郎は鱗滝左近次に師事して鬼殺の剣士を目指すことになる。(1~3話)

ここらへんめちゃくちゃ話がサクサク進むので驚いた。「ドラゴンボール」ナメック星編の重力感で育ったせいで感覚がいかれてるのかもしれない。

 

炭治郎は鬼殺隊の一員となるため、最終選別に挑む。それは鬼が巣食う山で7日間生き抜くという過酷な試練だった。多くの同期が落命する中、炭治郎は見事最終選別を突破する。(4~5話)

いや死にすぎでしょ(笑)「男塾」でもここまで無茶させないぞ?

多分ここが「人殺しの鬼でも元は人間であり、憐れむべき存在だ」という信条の初出。炭治郎のこの方針は継続されていくんだが、いつか足元を掬われるようなエピソードがありそうな気がしてしまう。もしくは、選べない二択を迫られるパターン。というか自分が作者なら絶対描く。

 

炭治郎は禰豆子の協力もあり、初陣を勝利で飾る。次の任務のため浅草へ向かうことになる。(6~7話)

ここらへんで禰豆子を鬼に変えた犯人は鬼舞辻無惨なる人物であることが判明し、炭治郎の目的は鬼舞辻を倒し、禰豆子を人間に戻す方法を探すことになる。その鬼舞辻は鬼たちがその名を口にすることすら恐れる人物らしい。

なるほど目的が明確化してきたぞ。ここまでカタキが誰なのかすらよくわかってなかったからな。

 

浅草に着いた炭治郎は偶然にも鬼舞辻無惨に遭遇するが、人間のフリをした鬼舞辻は人混みに紛れて逃げさってしまう。鬼舞辻は手練れの鬼を追手に放ち、炭治郎を始末しようとする。とある人物の助けもあって、炭治郎は鬼を倒すことに成功する。(8~10話)

ここオタクポイントなんですが浅草十二階(凌雲閣)が一瞬出てくるんですよ!ローゼンメイデンオタクとしては見逃すわけにはいくまい。浅草十二階は関東大震災(大正12年)で倒壊してしまったので、鬼滅世界は明治23年から大正12年の間だということがわかる。今は埋め立てられてしまったひょうたん池の向こうに十二階が堂々とそびえ立つ姿が美しい。

 ここで初めて「十二鬼月」という鬼の精鋭の存在が示唆される。十刃みたいなもんすね。ヤミーの件はあんま好きではないのでそういうことはしないでほしいが…果たしてどうなるか。

 

鬼殺隊同期の善逸と合流し、敵の血鬼術に苦戦しながらも元十二鬼月の響凱を倒す。ひと悶着起こしたものの、伊之助が仲間になる。(11~14話)

1クールが過ぎてやっとパーティーが揃う。炭治郎だけで戦う時期が結構長かった。炭治郎はいい子なのだけれど、人間味に欠ける部分がある衛宮士郎と性質が近くて、正義感が強く、思いやりがあり、努力家で、頭も働くが、「いい人すぎる」。

善逸は臆病で怠け者、伊之助は傲慢で世間知らずと負の側面が強調されているのでパーティー単位だとバランスが取れているのだが…。炭治郎は何か絶望するようなイベントを踏んだ場合に一度完全に心が折れそうで怖い。なぜかそういう危うさを感じさせるんだよな…。ケンシロウのような完全無欠戦士というよりは「俺が強くならないと」という強迫観念に突き動かされてる感じ。そんな印象を受けた。

 

那田蜘蛛山へ来た三人だったが、彼らが目にしたのは先行した鬼殺隊の屍の山であった。今までとは桁違いの強さの鬼の前で炭治郎たちは絶体絶命の窮地に陥ってしまう。万事休す、と思われたが、鬼殺隊最強の剣士「柱」の一員である富岡義勇と胡蝶しのぶの加勢で形勢を逆転する。その圧倒的な腕前を見て、炭治郎たちは己の力不足を実感するのであった。(15~21話)

早くも十二鬼月の一角が脱落したので驚いた。展開が凄まじく早いけど作者は漫画何巻で終わらせる予定なんだろう。ワンピースより早く終わったら笑う。

炭治郎は敵に操られたモブ隊員をなんとか傷つけずに戦闘不能にしようと試みて、見事木にひっかけて動けなくした。と、思ったらその直後鬼に首の骨折られて結局死んだのはエグすぎて作者やるねえ~~と感心してしまった

 

炭治郎は鬼になった妹を連れていたが、鬼だと知りながら助命することは鬼殺隊の規律違反であった。それを咎められ、2人は柱合会議に連行される。大半の柱たちは処刑を主張するが、鱗滝と富岡の助力もあり、「お館様」は2人を助命する判断を下す。(22~23話)

柱が初めて出揃う。甘露寺有明のスタァ(鹿島的な意味で)になれるポテンシャルあると見た

他は……わからん。なんjで富岡が人気者らしいけどなぜそうなった。今のところ一番好感度高いのは順当に胡蝶しのぶだけど、これからどうなるか。

 

心身ともに満身創痍の炭治郎たちは療養ののち、機能回復訓練に臨むことになる。訓練は見た目からは想像できないほど辛く、一時は心を折られかけるが、無事訓練を修了して新たな呼吸法を会得する。傷も癒え、訓練を終えると新たなる指令が届き、次の任務へ出発するのであった。(24~26話)

殺伐とした展開が続いてたから久しぶりに穏やかな気持ちで視聴できた以前Twitterで見た無惨様パワハラ上司ネタをようやく理解した。あそこ別に笑う場面じゃないけど「はいと言っても、いいえと言っても、殺される!」は声出して笑ってしまった。

 無限列車編が早く見たいと思った。続編は今年公開の映画でやるみたいなんだけど、それまで楽しみをとっておくか、原作をすぐ読むか、その葛藤が私の心を離そうとしないのである

 

終わりに

久しぶりにアニメをすごく楽しく観れたなと思っている。生来的に飽き性でよほど気にいった作品じゃないと1クール全部観たりしないのだけれど、自然に次が観たいと思えたので、原作の魅力もさることながらアニメ制作陣の努力も大変なものだったのだと思う。

ufoの美麗作画でヌルヌル動くバトルシーンをぜひ見てくれ!と思います。ありがとうございました。